荻原規子『ファンタジーのDNA』

ファンタジーのDNA

ネットで連載されていたエッセイを集めた本。連載中はなんとなく読みづらく感じて敬遠していたのですが、本になったのを見たら面白い面白い。やっぱり、ディスプレイで読みやすい文章と紙の上で読みやすい文章って違いますね……。
自分の好きだった懐かしい本がたくさん取り上げられてて(ケア・パラベルという地名を見て、自分ちの近所のことが書いてあったかのようにドキッとした自分に驚きました)、それだけでも楽しかったのですが、荻原さんの深く的確な分析がとても面白かったです。研究対象として捉えた文章ではなく、読者の位置から書き手の目で見た文章だからなのでしょうか。
とりあえず、次に実家に帰ったら「ナルニア」と「フランバーズ屋敷の人びと」は持って帰ろうと思います。