- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 毎日新聞社
- 発売日: 2006/03/15
- メディア: 単行本
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演劇をめぐる人々の、それぞれに魅力的なエピソードがオムニバス調に語られて、その部分だけでもとっても面白いしわくわくするのですが、それらの物語が絡みあってひとつの大きなストーリーになる、その流れに身を任せるだけでなんとも言えず。快感なのです。
エンターテイナー恩田陸の、「恩田陸らしさ」が、いいほうに全開になった物語だと思います。いやもう。面白いよ。すごいよ。変な喩えですが、ものすごいうまい人にマッサージしてもらって、押してほしいツボを絶妙な感じにぎゅーっと押されて、そのうえ「凝ってるって知らなかったけどめちゃくちゃ気持ちいいポイント」までしっかり押さえられてる感じ、なのです。
思わず5回くらい読み返しました。再読はいつもすることなんですけど、拾い読みじゃなくて通して5回なんてめったにしないので、我ながら相当ツボに入ったんだと思います。いや面白かった。