ミドリコ雑記帖

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第148回日本シューベルト協会演奏会

 私が神と崇める北村敏則先生が出演される演奏会、行ってまいりました。「シューベルト協会演奏会」とタイトルつけてますが、北村先生の話しかしません。すみません。

 先生が歌われたのはW.A.MozartのEine kleine deutsche Kantate "Die ihr des unermeßlichen Weltalls"K.619(小カンタータ「無限な宇宙の創造者を讃めたたえよ」)でした。よもやの一番手だったので、遅刻しないでよかった……って心から思いました(演奏会、開演時間やら所要時間やらを読み違えて遅刻しがち)。

 先生がウィーン留学時代に教わった曲だというお話は伺っていて、どんな曲だろうと思いながら席についたんですが、そういえば先生のCDに入っている曲でした。何度も何度も聞いた曲なんですけども、歌詞の意味とか全然見ていなくて、予習してくればよかった……と後悔。
 でも、そんな不勉強な状態で聞いたんですけども、やっぱりそんなの飛び越えて先生はかっこよかったです。めちゃくちゃかっこよくて、そして、愛を感じました。世界全体への愛、みたいなの。強いものも優しいものも全部ここにある、みたいな感じ。
 なんか、すごく難しくて深い歌なんじゃないかと思うんですけど(フリーメイソンの曲らしい。よくわかっていない)、この曲を教わったときの北村先生は今の私よりずっと若くて、CDの録音されたときでも今の私よりきっとお若くて、その先生にこの曲を教えようって思われた先生がいらして、それでこの曲を歌われて、時を重ねて、もっと深くなった歌をいま私が聞いている、っていうことの全部に、すごく打たれました。7分くらいの曲なんですけど、終わらないでいてほしい、って思いました。

 歌い終えて、投げキスしながら去って行かれたんですけど、なんだか日本人に見えなくて、きっといまステージの上にはウィーンの空気がそのままあるんだろうな……って思ってました。

 あっという間だけど本当に幸せな時間でした。北村先生のモーツァルトもっと聞きたいな……いや、バッハ聞いてもシューベルト聞いても日本歌曲聞いても「これが最高」「もっと聞かせてください」って思うんですけど……でもほんとに、もっと聞かせていただきたいです……。