お酒といえばもっぱらビールか日本酒の私なのですが、蒸留酒も分かるようになりたい。いろいろ飲みくらべてみたい。せっかく近くにウイスキーの蒸留所があるのだし。
……と思っていたところ、ライブ仲間のコジさんがウイスキーにちょっと興味を持っているご様子、この機会を逃す手はない、と強引に声をかけて、ふたりで冬の大山崎に向かいました。
山崎蒸溜所の有料見学コースはものすごい人気らしくて、土日の予約は解禁日に熾烈な争奪戦が行われているらしいので、私はおとなしくウイスキー館無料見学コースに申し込みました。
無料コースだと、何時から何時の間に来てね、というのが指定されて、あとは好きにウイスキー館を見て回ることができます。退出時間の規定はなし。製造工程の見学はできません。
受付で名乗ると、リストをチェックして、入館証を渡されました。前の人は何か書いてたので、もしかしたらいきなり行っても入れるのかもしれませんが、予約するに越したことはないと思います。
資料館ではサントリーの歴史とか、歴代ウイスキーの資料とか、いろいろ見られたのですが、面白かったけどあんまり覚えてない……あとウイスキーの作り方についてはよくわからない……でも瓶とかきれいでした。昔のデザインも素敵。全部ポストカードにしてほしい(なんでもポストカードで欲しがる人)。
さて、博物館美術館よりもミュージアムショップの好きな私のお目当ては売店と有料試飲です。
売店にはウイスキーの小瓶とか、ウイスキーに合うおつまみとか、グラスとかスキレットとか、ウイスキーにまつわる本とかが置かれていました。ちなみにここ、カードが使えます。私はウィスキー樽で燻製したナッツを買いました。ウイスキーに合うポッキーというのがあったので、それも買ってみればよかったかも。
そしていよいよ私的本日のメインイベント、有料試飲です。
各種15mlずつ、試飲ができます。市販されてるお酒もありますが、ここでしか飲めないものも。一度に一人が注文できるのは三杯まで、おねだんは100円から2900円まで、おつまみやソフトドリンクはありませんがお水は飲めます。ウイスキーを仕込んでる山崎の水です。
15mlずつとはいえウイスキー、どれだけ飲めるか分からないけどいろいろ飲みたいので、コジさんと半分こすることに。
せっかく山崎蒸溜所なので山崎を飲みくらべてみましょう、ということになり、それでもいろいろあるので全部はとても無理。悩んだあげく、山崎12年の、それぞれ違う材質の樽で貯蔵したもの三種、ニューポットという、蒸留したての熟成させていないもの、それから山崎25年(これが15ml2900えんのやつ)を頼みました。渡されるときに、「ニューポットは度数が高いので最後にお飲みください」と言われました。これだけ50度越えてるんだそうです。
ニューポットを先に飲もうと思ってたんですが(おいしそうなものは最後に残すタイプ)そういうことなら、と、最初に山崎25年。
お高いウイスキーなんて味分かるのかなと思ってたんですが、いや、これは分かる。
アルコール臭さがなくて、渋みとか甘みとか煙っぽい香りがすごくおいしい。
続いて山崎12年を飲んでみると、うーんアルコールくさい……と思ってしまいました……。いや山崎12年って十分いいお酒なんですけど!!
山崎12年は、ミズナラの樽(これが三つの中でいちばん高い)、シェリーの樽、パンチョンという樽の三種類を頼みまして、私はシェリーの樽がいちばん好みでした。色が濃くてちょっとカラメルっぽい味わい。でも一緒に行ったコジさんは苦手だと言ってらしたので、このへんは個人の好みだと思います。
そしてニューポット。度数が高いといってもスピリタスほどじゃないし、まあいけるやろ……と口に含んでみたら、うっこれは。飲めない。
アルコール度数の高さもさることながら、なんともいえない生っぽい癖があって、これなら消毒用エタノールのほうが飲めるのでは?? と思ってしまった……。結局残してしまいました。もったいない。すみません。これが25年経つとあんな味になるんだなあ……もはや神秘……。
お水もたっぷり飲んだのですが、ふたりで75mlを空ける(ニューポット残したけど)頃にはなかなかふわふわした気持ちに。でも、その酔い方がなんとも気持ちよくて、ウイスキーもっといろいろ飲んでみたいな……という気持ちになりました。
今回は山崎の飲み比べをしたけど、響も飲んでみたい。他のシングルモルトも飲んでみたい。うめだ阪急の地下にウイスキー飲めるところがあるからあそこも行ってみたいなあ……などと、夢は広がる一方なのでした……。