ミドリコ雑記帖

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生きていくのが楽になる

大学の頃お世話になっていたカウンセラーの先生に、「しんどいのは若いからだ」「おばさんになれば楽になる」と笑われたことがあって、そうかなあと思いつつもとても励まされて、その言葉を心のどこかにいつも置いていました。
いま、自覚的に<おばさん>ではないけども、その頃より年をとって、格段に生きるのが楽になったと感じでいます。もちろん年を取っただけが理由ではなく、考え方も体調も変わり、人と別れ新しい人と出会い、自分の家だと思える場所があって心を許せる人といるからではあるけれども、年齢の問題もきっとある。思えば幼いころはもっともっと世界が茫漠としていて、わからないことが多くて、居心地が悪かった。年月とともに薄紙をはがすように世界が形をあらわにして、そのたびに少しずつ、生きていくのが楽になってきたのです。
知らないものや場所がとても苦手だというのも関係しているのかもしれない。生きていけば少しずつ、知っているものが増えていく。世界にまといつく薄紙のはがしかたのコツもつかめてくる。これから先、成長するものより衰えるもののほうが多くなるのかもしれないけれど、いまの私は、そのことがそんなに怖くない。ずっと生きていけば、たぶんいまよりも生きていくのが楽になる。そう思っているのです。