＜時と人＞の三作目、『リセット』は、戦前と昭和30年代が主な舞台となる物語です。作中で、いくつもの歌が印象的に使われています。
どんな曲なのか気になっていたのですが、youtubeに上がっているものがあったので、まとめてみました。
■『丘を越えて』
勤労動員のさなか、少女歌手が慰問に来たときに歌われた。＜これにはね、まあちゃんの名前が出て来るんだよ＞とお父さんが言った曲。この歌に続くシーンがなんとも美しい。
http://youtube.com/watch?v=ecAf8GvH-FA
■『故郷を離るる歌』
真澄が女学校で合唱した歌。空襲が激しくなりだした頃、滅びの象徴のように挿入される歌。夕闇のなかでこの歌を歌った真澄が、＜これからは、もっと明るい歌を口ずさもう＞＜これに替わる歌が欲しい＞と思う。
http://youtube.com/watch?v=91UG5u9VYj8
■リリアン・ハーヴェイ『唯一度だけ』
この物語のテーマソングとも言える歌。
http://youtube.com/watch?v=NhVeTT3aZOE
他にもいろんな曲が出て来るのですが、見つからなかったり、これぞという演奏が選べなかったりで、まずはこの３曲を挙げました。それぞれの時代の風俗が細かく書き込まれている話なので、詳しく調べてみるといろいろ面白そうです。
