ミドリコ雑記帖

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佐藤さとる『豆つぶほどの小さないぬ』『星からおちた小さな人』

ハードカバーで持っていたのですが、あまりに年代ものすぎて持ちあるくのが怖くなってきたので、青い鳥文庫で買いなおしました。ハードカバーは頂き物(近所のお姉さんのお下がり)で、面白かったところに折癖とかつけてあるので、これはこれで一生もって歩くと思うのですが。
いろんなところで言われていることではあるのですが、「子供用の本」じゃなくて「子供も読める本」なんだと思いました。たとえば「昔せいたかさんが植えたヒマラヤ杉が大きくなって歩くのに邪魔になったので、もったいないといいながら片側の枝を切り払ってしまった」というエピソード。これなんて本編には何の影響も与えない数行なのですが、でも、まだコロボックルに出会う(再会する)前、小山に道をつけたときに、せいたかさんは確かにヒマラヤ杉の苗を植えてて、それからせいたかさんが結婚して子供が生まれるくらいの(おちび先生がママ先生になるくらいの)時間が経ってる、そしたら確かにそうなるわけなのでして、こういう些細なリアルさが、コロボックル物語が愛され続けてきた理由なんだろうな、としみじみ思ったことです。
あと、女の子がとってもかわいい。クルミノヒメなんてとてもかわいくて、「女のくせに」という言葉が、差別じゃなく彼女のキュートさを見事に表現してると思います。おチャメさんもかわいいよね。足許に転がってきたボールを「ひろってやろうかな。どうしようかな」と考えてる小学校低学年。かわいい……。