- 作者: 恩田陸
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/08/12
- メディア: 文庫
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塔と水路の町の設定とか、一度見たものを忘れない人とか、新村家とか、個々の設定は面白かったんだけど、それがトータルで興奮するほど面白いかっていうと、私にはそうではなかった……。
でも、私の大好きな『三月』とか『黒と茶の幻想』とかはそもそも謎解きものじゃない気がするし、『夜のピクニック』も面白いと思うけど(結婚してから手放しでいいとは言えなくなった)ありゃミステリじゃないし、『チョコレートコスモス』は完璧にガラスの仮面だし、『中庭の出来事』も謎解きじゃないしな。恩田陸は推理作家じゃなくて、<謎>が好きな人なんだなーと思います。批判してるとかじゃなくて、「ミステリとしてはここが足りない」とかで減点したら勿体ないやん、て感じです。あ、いや、でも、『きのうの世界』は、巻き込まれそこなった。