ミドリコ雑記帖

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譜めくり中の「困った!」への個人的対処法

 自分が譜めくりをすることが多いので、演奏会に譜めくりさんがいるとつい注目してしまいます。他の人がやっていることを見ていると、気づくこともいろいろあり、勉強になります。
 そんな中で見た、「あー、こういうことあるよねー!困るよねー!わかるー!」ということについて、私なりの対処法を書いてみました。

 私が自分の経験で身につけたものなので、もっといいやり方があるかもしれませんし、ステージマナー的によくないことがあるかもしれませんが、お気づきのことがあればコメント欄などで教えていただければ幸いです。

譜めくり椅子が軋む

 譜めくり用に用意された椅子が、座るときに軋んだり、カタカタしたりすることがあります。気がついたら、ホールの人かステマネさんに相談して椅子を変えてもらいます。
 折りたたみできるパイプ椅子は構造上音がしやすいので、折りたたみでない椅子があればそのほうがよいです。出してもらった椅子も軋むことがあるので、その場で座ってみて、音がしないかどうか確かめます。転換などで譜めくり椅子の出し入れがある場合は、「本番もこの椅子でお願いします」と声をかけておくと安心です。

 ただ、他に椅子がなかったり、コンクールなどで椅子の交換ができなかったりすることもあります。その場合は、できるだけさっと立ってさっと座り、音が鳴る時間を短くします。椅子が軋むと思うとゆっくり動きがちなのですが、動いている間は音が鳴ってしまうので、素早く動いたほうが音をさせずにすみます。座るときは特に体重のかけかたによって無神経な音がしてしまうので、なるべく上体を引き上げて、座面に重さがかからないようにします。

 

楽譜のページが戻ってくる

 めくったページが戻ってきたり、大きく浮いたりすることがあります。また、ホールの空調でページが動いて落ち着かないこともあります。
 ピアニストも弾きにくいし譜めくりとしても嫌なところなので、なるべくそうならないようにめくります。

 ページの戻りやすさは、楽譜の製本、ページ数、開き癖などによります。戻ってきやすい楽譜かどうかは、リハーサルの段階でだいたい分かると思います。経験としては、分厚い楽譜は戻りやすいことが多いです。

 まず、少し早めに立って、めくる前に左ページを強く押さえます。
 めくったら、ページの綴じに近いところ(ノド部分)を上から下まで強く押さえ、余裕があればページ全体をざっと触って、前のページに密着させます。強く押さえすぎるとページがへこんで、かえってページが浮いてしまうことがあるので、楽譜の左側は凸面にしておけると安心です。
 曲の最初のほうでふんわりめくっていると、曲が進むにつれ左側のページがふくらんで、多少押さえた程度ではどうしようもなくなるので、最初の段階でしっかり開いておくことが大事です。

  それでも戻ってきてしまう場合、あまりにページが落ち着かないようなら、ずっと立って譜面を押さえていてもよいかと思います。立とうか立つまいか譜面を見守っている動作は客席から見ていると案外目立つので、個人的には立ちっぱなしの方がまだ良いと思っています。

 

立ったときにピアニストに当たりそうになる

 ページをめくるために立った譜めくりさんがピアニストの腕の可動域に入ってしまって、やりづらそうにしているのをたまに見かけます。近づかないとめくれないのに近づくと当たってしまう……というこの状態は、案外簡単に解決できます。

 だいたいの演奏会では、譜めくりはピアニストの左側に座っていて、一歩踏み出して左手でページをめくります。このとき、右足を踏み出してしまうと、右半身がピアニストに接近しすぎてしまい、ピアノにも近づきにくくなります。
 左手でめくるときは、踏み出す足を左にします。これだけでもピアニストに近づきすぎてしまう感じは減るかと思います。

 私が譜めくりをするときは、左足を踏み出し、体を開いて、客席と向かい合って立つようにしています。座っていた姿勢から、客席に向かって90度回転した状態です。重心は左足に置きます。こうすると右半身が遠くなるので、横長の譜面などで手を伸ばしても、ピアニストの可動域にはあまり干渉せずにすみます。

 
 書いているうちに、どこまで説明したものなのかだんだん分からなくなってきました。普段やっていることを言葉で説明するのはなかなか大変です。このニッチな記事を読んでくださった方で、もし質問などありましたら、お気軽にコメント欄にお願いいたします。