ミドリコ雑記帖

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本番以外で譜めくりするときに気をつけていること

最初の譜めくり講座的なやつがそれなりに役に立っているらしく、たまにプロの音楽家の目に触れてたりもして、ひえっ恥ずかしい……となっているミドリコさんです。でも書いたものが他人の役に立っているというのはありがたいことです。

最初の譜めくり講座的なやつ
midoliko-tsuki.hatenablog.com

わりと最近になっていろいろ書いたやつ
midoliko-tsuki.hatenablog.com

自分が誰かの役に立つかなーと思って書いているところと、他人が読んで役に立ったと思ってくれるところって、実は結構違うのでは?と思わないでもないのですが、基本は「譜めくりについてたまには喋りたいけど喋る相手がいない!」なので、書きたいように書こうと思います。

そんなわけで今回は、「本番以外で譜めくりをするときに気をつけていること」です。

譜めくりのメインのお仕事はもちろん演奏会のステージで譜面をめくることですが、本番のステージ以外でも譜めくりをすることはあります。ふだんの練習やリハーサルですね。
私はだいたい当日のリハーサルからお邪魔することが多いのですが、たまに事前練習やホールリハに来てくれと言われることもあります。で、練習やリハーサルには、本番とはまた違う緊張があります。

練習やリハーサルだと、途中で止めて返す、ということがわりとあるわけですが、あれが私は怖い。なにせ、指揮者も団員もピアニストもみんなその曲とそれなりの時間をかけて向き合ってきているのに、私は下手したらそれがなんて曲かも知らなかったりするわけです。「はいここから」って言われた「ここ」がどこか分からない、とかはざらですが、譜面の区切りっぽいところと、ピアニストの視線を見て見当をつけます。

練習やリハーサルだと、服装も悩みどころです。まあリハのときは別に本番の服でもいいわけですけど、練習のときに黒上下もどうなのか、とか思うじゃないですか。
他所の団にお邪魔するなら多少は見られる格好をしておきたい、練習場の気温が分からないので暑さ寒さに対応できる格好にしたい、でも譜めくりするのに邪魔にならない格好でないといけない。

本番でないなら服なんてなんでもええやん、と思われそうですが、譜めくりに適さない服というのはあると思っています。分厚い袖やゆったりした袖はピアニストの視界を不必要に遮るし、カーディガンやジャケットの裾が鍵盤にかかるのも邪魔です。丈によってはボタンが当たって音が鳴りかねません。音が鳴るというなら、ナイロンで立ち座りのたびにシャカシャカいうのもだめでしょう。歌い手ならありかもしれませんが、譜めくりが着るものじゃない気がします。
偉そうに言っていますが、私は以前(わりと最近)、これならいいだろうと着ていったセットアップのトップスの裾がひらひらするのが自分でも気になって、あわてて裾をむりやりパンツにインしたことがあります。
まあそれはともかく、譜めくりのときは体に沿って動きやすく、余計な音のしない格好がいいと思います。

時計はリハーサルのときはなんだかんだで必要だったりするのでしていますが、リハ中は右手(譜めくり中はあまり使わない)にしています。
それでいくと本当は指輪も外すべきなんですけど、それで結婚指輪をなくすとさすがに立ち直れないので、これだけははめっぱなしにさせてもらっています。

個人的なことですが(ってこの項ずっと個人的な話しかしてないですが)「リハーサルも練習も本番と同じ気持ちでめくる」ことを心がけています。特に初めてご一緒するピアニストの場合、先方はどういう人間が来たのか分からないわけなので、こういうひとなんだな、って早い段階で分かってもらえたほうがいいよな、と。あとは、私にとっても数少ない練習の機会なので、全力で取り組みたいというのもあります。

譜めくりって緊張するし神経も使うし怖いしめちゃくちゃ消耗するんですけど、ピアニストの邪魔にならないように、音楽を妨げないようにいろいろ考えながら工夫していくのは楽しいです。そういう楽しさを「わかるー!」って思ってくれる人が増えたらいいな、っていうか、いらしたら譜めくりトークしたいです。